私は、2024年1月に英検S-CBTを受験しました。
- S-CBTってそもそも何が違うの?
- 当日はどんな流れ?
- 終わったら退室できる?
受験を決めたとき、このような疑問が浮かんできました。しかし、公務員ワーママである私のまわりには疑問を解決してくれそうな人はおらず、心配性で下調べを万全にしておくタイプの私は、とにかくあらゆる情報に目を通しました。
受験を終えた今、自分の経験を役立てたいと思い、この記事を書いています。
- まもなく英検S-CBT受験をむかえる人
- 英検S-CBT受験当日の流れを知りたい人
- はじめて英検S-CBTを受ける人
それでは、当日の流れとメリットと注意点について、実際の体験をもとに紹介していきます。
受験当日の流れ①事前準備
まずはじめに、受験当日の事前準備として、受験票を印刷することを忘れないようにしてください。英検S-CBTは、ご自分のスマホやPCで申し込む際、受験票に印刷される写真を撮影してアップロードすることができます。その写真とともに、受験級や氏名などの個人情報が記載されたものが受験票です。
印刷可能期間になったら、必ず受験票を印刷しておきましょう。受験票には当日の持ち物なども記載されているので、受験前に一読しておくことをおすすめします。
受験票のほか、身分証明書や指定された筆記用具などの持ち物を準備したら、あとは安全に、余裕をもって当日会場へ向かうだけです。
※持ち物についての注意点については後述します。
受験当日の流れ②受付~入室
英検S-CBTは各都道府県に設置されている「テストセンター」で受験します。
会場到着後は、部屋の前で受付開始時間まで並んで待ちます。私が受験したのは9:15試験開始午前の部だったので、9時少し前くらいから受付が始まりました。
- 受付で、一人ひとり順番に受験票や身分証明書などの確認が行われる。
- 荷物チェックは厳しめで、持ち込める私物もかなり限られる。
- 勉強(復習)なんてしている余裕はない!
- 水分補給とトイレはこの時までに済ませる!
はじめて受験した私は、このあたりの流れをほぼ知らなかったので、列に並びながらの立ち姿勢で荷物や筆記用具の準備をするのが大変でした。真冬だったのでコートやマフラーなどの防寒具類もありましたし、私だけでなく他の受験者さんたちも荷物の整理に時間がかかっていた印象です。
準備の間、ひざかけとしてマフラーを使用できるか担当者さんに尋ねましたが、マフラーの使用は認められていませんでした。そのかわりコートはOKだったので、寒かったらひざかけにしようと思い、コートを持ち込みました(持ち込んで正解でした)。
荷物の準備が終わると、1人ずつ部屋の入口に呼ばれ、席を指定されて入室します。
※手荷物の扱いについては、テストセンターによって異なるようです。ロッカーにしまう場合が多いのかもしれません。日本英語検定協会HPにテストセンターのイメージが掲載されていますので、試験環境が気になる方はチェックしてみてください。
受験当日の流れ③入室後~テスト開始
さて、この日の受験者はざっと見たところ20名ほど。それぞれが指定された席へ座り、封をした手荷物バッグは足元へ置きます。試験開始時間まで10分ほどでしたが、席に置いてある操作方法についてのラミネートカードを読みながら待ちました。
- 席に座ったら、机と椅子の高さを確認しよう!(できない場合もあり)
- 受付で渡される紙に書いてあるログインパスワードでログインする。
- 大まかなテストの流れを確認しておく。
- トイレチャンス!
先に書いたように、すでにテキストなどはバッグへしまい封がされているため、特にすることはありません。しかし、ギリギリに入室するよりは早めに着席しておくことをおすすめします。事前にパソコンの状態など指定された席に異常がある場合は交換できるそうですし、トイレなどの時間も考慮し、早めに着席できるとよいと思います。
受験当日の流れ④テスト中
いよいよテストが始まります。最初に5分程度、担当者さんから注意事項や退室時の方法などについて説明がありました。その後、各自試験を開始します。
- スピーキング→リスニング→リーディング・ライティングの順番に進む。
- 一次試験免除者はスピーキング終了後に退室する。
- リスニング試験の前に再度担当者からの説明が行われる。
- ライティング形式は筆記かタイピングを申し込み時に選択可能!
テスト中の注意点の詳細についても後述しますが、ここで私が特にお伝えしたいのは、スピーキングとリスニングの間に、待ち時間&説明時間があることです。特に待ち時間については、スピーキングテストの進捗が他の人より遅いと、自分の話す声が残ってしまい少し恥ずかしい気持ちになるかもしれません。これについては、マイクテストの時間を最小限にすることで防ぐことができると思います。
私が受験した日は、一次試験免除者は1人もいなかったため、スピーキングテスト終了後はリスニング試験以降の説明のみ行われました。主に、試験の流れや配付物(メモ用紙とライティング解答用紙)の確認が行われます。
ライティング形式を筆記で申し込んだ受験者には解答用紙が配られ、氏名などを記入しました。私はタイピングを選択していたので何もすることがないのですが、タイピング選択者が自分だけだったことにとても驚きました。
説明と解答用紙への記入が終わると、最後に退室方法の指示があり、各自リスニングテストを開始します。リスニングではヘッドセットを装着しますが、私はリーディング以降もずっとヘッドセットをしたまま試験を受けました。物音を気にせず集中することができてよかったです。
受験当日の流れ⑤テスト終了~退室
ライティングまで解答を終えればすべて終了です!最後のライティングでは、部屋の中にタイピング音が響いてしまい、とても申し訳ない気持ちになりました。書き終えたあとは、そそくさと退室しました。筆記を選択した受験者からすると「タイピング音うるさい!」という感想が出ると思います。
退室時は、画面上でテスト終了を選択し、机上のものや荷物を持ちメモ用紙と手荷物を入れていた不織布バッグを返却して退室するだけです。部屋を出た瞬間の解放感はたまりません!足早に帰路につきました。
英検S-CBTを受けてみて感じたメリット4つ
次に、はじめて英検S-CBTを受験してみて感じたメリットを解説していきます。
- 会場を自分で選べるので、自宅・学校・職場などの近隣で受験可能!
- 1日で4技能テストがすべてできるので、予定調整しやすい!
- ライティングでタイピング形式を選択すると、手が全然疲れない!
- リスニングが聞きやすい!集中できる!
まず、ワーママや育休中のママパパたち、それに社会人にとって、自宅や職場に近い会場を選ぶことができるという点は大きなメリットです。私も、自宅最寄り駅から2駅の場所にテストセンターがあったので、行ったことのない会場へ向かうよりも気持ちに余裕がありました。
二つ目に、これは言わずもがな、1日で全ての試験ができることは忙しい人にとっては最大のメリットかもしれません。「いやいや、スピーキングの準備までできないよ。」という方も、一次試験免除のシステムが利用できると思えば少しは安心でしょうか。
三つ目には、先述したライティングの形式についてです。タイピングに不安のない方(特に社会人やワーママ)には、断然タイピング型をおすすめします。何といっても、手が疲れないし修正も簡単です。
最後に、英検S-CBTのリスニングではヘッドセットを利用するので、集中して取り組める点もメリットと言えます。広い教室で聞くリスニングより、環境としては良いはずです。何なら、私と同じように、リーディングやライティングの最中もヘッドセットをしたまま・・・自分の世界・・・でテストを受けることも可能です。
英検S-CBT当日の注意点5つ
当日の流れについて紹介してきましたが、最後に、実際に受験してみて感じた注意点についてもふれていきたいと思います。
- 部屋に持ち込めるものは、指定された筆記用具と受験票のみ!
- 現地で勉強する時間は受付待ち時間しかない!
- 英検S-CBTのPC操作に慣れておく必要あり!
- 暑さ&寒さ対策はマスト!
- スピーキングで聞こえてくる他の人の声を気にしないこと!
①腕時計も持ち込めません。持ち込む消しゴムについては、カバーを取るよう指示されます。防寒具にできるかも、と思ったマフラーも持ち込めませんでした。
②落ち着いて勉強できる時間なんてありません。ただただリラックスして過ごすのが一番です。一緒に受けた受験者さんの中にも参考書片手に受付待ちをしている方々はいましたが、ひとたび受付の説明が始まると、身分証明書の準備や荷物の整理で手一杯・・・という状況でした。
③解答方法(どこをクリックするかなど)やリスニング問題の先読み方法など、操作方法を事前にチェックしておくとよいでしょう。懸念事項として、リスニング問題の先読みをしにくい点を多くの方が指摘しています。実際、問題解答後すぐに次の問題へうつるためのボタンを押すと先読みができるのですが、これも、操作方法を知らないとできません。
④室内環境は管理されているようですが、夏の場合も冬の場合も自分なりの暑さ&寒さ対策が必要だと感じました。私の場合、テスト部屋はとても寒かったです。防寒具になりそうなコートを持ち込みましたが、途中からそのコートを着込んだくらいです。真夏はクーラー対策も必要かもしれませんね。
⑤「スピーキングの声」問題ですが、これは、周りの声を気にせず集中するしか対策のしようがありません。解答開始のタイミングは人それぞれなので、当然近くの人の声はかなり聞こえてきます。「うわ、この人すごい」とか一瞬思ったりもしてしまうのですが、そこは集中力で耐えてください。あるいは、最初の音量ボリュームを大きめに設定することで乗り切ってください。
英検S-CBT対策~余裕をもって受験しよう~
今回はじめて受験した英検S-CBT。振り返ってみると、メリットと注意点を知り適切な対策をとれば、とても魅力的な受験方式だと感じました。モニター上で長文を読んだりマイクに向かって話したりすることは慣れも必要ですが、一方で、間違いなく便利なシステムです。
準備を怠らず、余裕をもって英検S-CBTに挑むことで、メリットを最大限にいかした経験となることでしょう。
今回私は、約2か月間の朝活で英検S-CBT対策をしました。(朝活についての記事はコチラ)実は合否がまだわからないのですが、不合格だった場合、従来型ではなく再度英検S-CBTにチャレンジしたいと思っています。
今回の記事が、はじめて英検S-CBTを受験する予定の人や受験を迷っている方のお役に立てれば幸いです。